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パラオ安全対策情報
(平成26年4月~6月)

2014年7月21日

在パラオ日本大使館

1.社会・治安情勢

 (1)当国では、レメンゲサウ政権発足(2013年)後の社会情勢も安定しており、本四半期においても社会的な混乱はなかった。反政府運動等についても特段目立った動きもなかった。

 (2)近年パラオでは若者層による飲酒、薬物による暴行事件等が発生しているため、司法省国民安全局長は、5月下旬より8月初旬まで学校の夏休み期間中、青少年による喫煙、飲酒運転が起きないよう、店舗や事件の起こりやすい場所を巡回し防犯を強化している

 (3)パラオでは銃の所持は禁止されているため、銃を使った犯罪は発生していないが、本期中には当地マラカル港に入港した荷物の中からライフル、拳銃数丁が家財道具に混載されてグアムより輸入された旨の報道があった。また当国パラオ人男性は、日常的に携帯用ナイフを携帯していることが多く、喧嘩等が傷害事件につながることもある。

2.一般犯罪・凶悪犯罪の傾向

(1)司法省国民安全局の第1四半期(4月~6月)の犯罪発生件数報告によれば、総犯罪件数は211件で前年同期比と比較すると22%増加している。 犯罪種別の内容は次のとおり。

第1四半期においては、凶悪事件等は発生していないが、4月27日より5月5日までの間にコロール州内において3件の覆面強盗事件が発生しており、在留邦人及び旅行者に対し夜間外出における注意等の治安情報を発出した。

 (2)邦人被害事案

(ア)4月26日未明、在留邦人の経営する市内のレストランに何者かが侵入し、2階にあったキャビネットをこじ開け、中に収納してあった酒類数箱を盗む事件が発生した。現在、警察にて犯人を捜索中。

(イ)5月10日未明、アパートの駐車場に駐車してあった在留邦人の車両の後部ガラスが投石され全壊。器物破損で警察に通報したが現在も犯人を捜索中。

(ウ)5月23日(23:00頃)在留邦人の経営する小売販売店において、終業後店内より物音が聞こえ在留邦人が確認に行ったところ、事務所内で犯人と鉢合わせとなり、もみ合いになった末に犯人は逃走した。在留邦人は警察に通報し、警察官が販売店近隣を歩いていた青年に職務質問をしたところ、犯行を認めたためその場で逮捕した。

(エ)6月24日(20:00頃)在留邦人がコロール市内の土産物店の駐車場に駐車。買い物を終え戻ったところ、車両の盗難が判明。警察に通報したところ、警察は捜索にあたり、車両は同日バベルダオブ島北部で発見された。車中においてあった鞄(財布及び旅券等在中)が盗難にあった。現在も警察にて犯人を捜索中。


(3)邦人以外の被害状況

(ア)4月15日(22:20頃)コロール市内のストアーを2人組のパラオ人が襲撃。店内の電気を壊し、暗室となった店内で従業員(バングラデイシュ人)を野球バットで殴り、現金を盗んで逃走した。警察は2人の容疑者を捜索中である。

(イ)4月27日夜、停電を狙って、覆面をした2人組が市内スーパーマーケットに強盗に押し入り従業員2名(共にバングラデイシュ人)を石及び棍棒で殴り怪我を負わせた。警察は2人の容疑者を捜索中である。

(ウ)5月4日(01:55頃)中国人夫妻(旅行者)がコロール市内(裏通り)を歩いていたところ、覆面をした人物が突然現れ、女性の持っていたポーチをひったくろうとしたため、男性が助けに入ったところ、犯人に固い凶器により頭を殴打され病院に搬送された。犯人は覆面を被っていたことから特定できず、現在も犯人を捜査中である。

(エ)5月5日(01:55頃)コロール市内の駐車場において、6名の覆面集団が野球バット及び鋭利な凶器を使用し9台の車両を破壊(タイヤのパンク等)を行っていると、市民より警察に通報があった。現場に駆けつけた警察により、内1名が拘束されたが残りの5名に関して手がかりはなく、警察により捜索中である。

(オ)司法省国民安全局の犯罪統計報告(上記(1))の被害者として、米国人、中国人、インド人、フィリピン人、バングラデシュ人等の国籍の報告がされているが、被害状況については公表していない。

3.テロ・爆弾事件発生状況

事件の発生は報告されていない。

4. 誘拐・脅迫事件発生状況

事件の発生は報告されていない。