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パラオ安全対策情報
(平成25年7月~9月)

2013年10月1日

在パラオ日本大使館

1.社会・治安情勢

 (1)当国では、本年1月17日の新政権発足後も、社会情勢は安定しており、第2四半期中に公務員の給料引き上げ、道路使用税引上げ、社会保障規定の改正の法律が成立しましたが、社会的な混乱もなく、また反政府運動等についても特段目立った動きはありませんでした。

 (2)近年パラオでは若者層による飲酒、薬物による暴行事件が多発し、また在留外国人を狙った家屋侵入、空き巣、車上荒らし等の犯罪も増加しています。 パラオでは銃の所持は禁止されているため、銃を使った犯罪は発生していませんが、パラオ人男性は、日常ナイフを携帯していることが多く、喧嘩等が刺殺事件につながることがあります。

 7月は、アイライ州及びコロール州で複数の傷害事件が発生したことを受け、内パラオ政府は犯罪防止対策を改善するフォーラムを開催しました。事件は脱獄者が関係することが多いことからコロール刑務所の警備を強化したとしています。

2.一般犯罪・凶悪犯罪の傾向

(1)国家警察当局の第2四半期(7月~9月)の犯罪発生件数報告によれば、総犯罪件数は94件で前期(4月~6月)と比較して54%減少しています。但し、報道によればアルコールの暴飲による事件は、依然として多発しています。犯罪種別の内容は次のとおり。

 (2)邦人被害事案

(ア)8月12日午前2時、コロール市内のホテルに滞在中の邦人旅行者が自室ベランダで喫煙し、部屋に戻ったところ、覆面をしたパラオ人男性2名がベランダから侵入し、邦人旅行者の顔や肩を石で暴行し、現金の入った鞄などを盗むという事件が発生しました。被害者は病院に入院し、顔面を縫合する手術を受けました。犯人はコロール監獄を脱獄した二人組で、事件後監獄に戻ったところを再逮捕されました。

(イ)8月29日午前6時、泥酔したパラオ人が、大使公邸近隣で騒いでいたところ、公邸敷地内にいた警備員に対して、車輌通用門前でわめきちらしさらに所持していたナタで通用門(鉄製)を切りつける器物破損事件が発生しました。

(ウ)9月12日、業務で当地に出張中の邦人がマラカル地域において徒歩で移動中、犬に噛まれる事件が発生しました。


(3)邦人以外の被害状況

(ア)7月20日深夜、30代のパラオ人が市内ビリヤード場において警備員から注意を受けたことに腹をたて、警備員の自宅を襲撃したところ、警備員から反撃され水中銃で腹部を撃たれ死亡しました。

(イ)7月20日午前2時、ハンバーガーショップのフィリピン人従業員が、強盗3人にナタのような刃物で襲われ、頭と腕を負傷しました。

(ウ)7月21日午前3時、パラオ人青年と小学校の警備員の間で争いがあり、警備員は相手の額をエアガンで撃ち、パラオ人青年は市内のハンバーガーショップまで逃げましたたが、追ってきた警備員により、数回にわたり切りつけられました。

(エ)7月27日午後11時、ストアー内で飲酒していた15歳のパラオ人と51歳男性パラオ人との間で口論となり、少年がナイフで腹部を刺されました。

3.テロ・爆弾事件発生状況

事件の発生は報告されていません。

4. 誘拐・脅迫事件発生状況

事件の発生は報告されていません。