ホーム>経済協力>GGP>過去の実施案件>草の根無償資金協力「ペリリュー州浮き桟橋整備計画」
◆「ペリリュー州浮き桟橋整備計画」引渡式
2015年12月17日、ペリリュー州の北港にて、平成26年度「ペリリュー州浮き桟橋整備計画」の引渡式が執り行われました。式典には、日本側より田尻大使、パラオを来訪していた参議院ODA調査団、パラオ側よりシュムール・ペリリュー州知事、島民等約50名が出席しました。
式典では、田尻大使の挨拶に続き、赤石参議院議員、シュムール・ペリリュー州知事による挨拶の後、浮き桟橋の前で代表者によるリボンカッティングが行われました。
同州では、近年の入港船の増加に伴い、波止場における船の停泊場所が不足していました。また、潮位によって船と岸壁の高低差が1メートル以上開くことがあり、特に高齢者や子どもを中心とした島民や観光客が船に乗り降りする際の安全性が長年懸念されてきました。
本件を通じて、浮き桟橋が新たに設置されたことによって、右桟橋は潮位によって上下するため、乗船者が乗船・下船する際の危険性が少なくなります。また、同州における基本インフラである海上交通に必要不可欠な波止場の障害が改善され、島民が安全上の問題を懸念することなく、波止場を利用することができるようになります。
引渡式当日のシュムール知事のスピーチの中では、本件実施の意義は非常に大きく、浮き桟橋を整備した日本政府への謝意と、大切に維持管理をしていきたい旨が述べられました。
本件の実施が、日本と同州の更なる友好関係の促進に寄与することが期待されます。



◆「ペリリュー州浮き桟橋整備計画」署名式
2014年12月11日、当館にて、平成26年度「ペリリュー州浮き桟橋整備計画」の署名式が執り行われました。式典には、当館より田尻大使、パラオ側よりペリリュー州知事、イセアル・ペリリュー州下院議員等が出席しました。
ペリリュー島は、パラオの中心部であるコロールより南西約40kmに位置する、島民約450名の離島です。同州への物資輸送は主に海上交通が担っており、面積約13k㎡の島内には、第2次世界大戦中に島の南北それぞれに建設された波止場が、コロールや隣りのアンガウル島から入ってくる船の出入り口となっています。しかしながら、同州では近年入港船の増加により、波止場における船の停泊場所の不足が問題となっていました。また、船の入出港及び接岸は、潮位に大きく左右されますが、干潮時に船を着ける際は、船と岸壁の差が特に大きくなり、病人を本島に搬送する際や、同州の子どもや高齢者が船に乗り降りする際の安全性が長年懸念されてきました。
供与額10,233,500円の本件を通して、船の停泊場所が各波止場少なくとも4隻分ずつ増えるとともに、同桟橋は潮位によって上下するので、乗船者が乗船・下船する際の危険性が少なくなります。南北の各波止場にそれぞれ浮き桟橋が1つずつ整備されることによって、同州における基本インフラである海上交通に必要不可欠な波止場の障害が改善され、島民が安全上の問題を懸念することなく、波止場を利用することができるようになることが期待されます。
パラオでは、平成11年に初めて草の根・人間の安全保障資金協力が実施され、本件は56件目の案件署名となりました。


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