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◆ガラロン小学校スクールバス整備計画
2013年8月1日、在パラオ日本国大使館にて、平成25年度「ガラロン小学校スクールバス整備計画」の署名式が執り行われました。式典には、オイロー上院議員、レクライ上院議員、マドランチャー・ガラロン州下院議員、教育省教育局長代理、教育省職員、スウェイ校長が出席しました。
ガラロン小学校は、コロールから50キロ離れたバベルダオブ島最北端に位置する、地域唯一の基礎教育機関です。同校には、周辺2村及び隣接するガラルド州から児童が通学をしています。同校には、昨年まで12年以上にわたり所有してきたスクールバスがありましたが、老朽化により故障し、修理不能となってしまいました。一時的に教育省よりバスを貸し出されたものの、バスを利用できない日もあり、保護者が送迎をできない場合は、1時間以上かけて歩いて通学しなければいけない児童もおり、授業に影響をきたすこともありました。本事業によって、新しい30人乗りのスクールバスが供与されることによって、通学環境及び学習環境が改善されることが期待されます。

(署名の様子)

(前列左から:レクライ上院議員、スウェイ校長、貞岡大使、オイロー上院議員
/後列左から:マドランチャー下院議員、教育省教育局長代理、教育省職員)
◆引渡し式の様子
2013年12月6日、ガラロン小学校にて、平成25年度・草の根無償資金協力によって整備された30人乗りスクールバス1台の引渡式が執り行われました。式典には、当館より田尻大使、パラオ側よりオイロー上院議員、マドランアー下院議員、サルバドール・ガラロン州知事、ウェンティー教育省教育局長、スウェイ校長等が出席しました。式典では、関係者によるスピーチ、鍵の贈呈、リボンカッティングが行われました。
ガラロン小学校は、バベルダオブ島最北端のガラロン州に位置する、児童数60名の地域唯一の学校です。同校に通学する児童の約8割以上は、徒歩で少なくとも30分以上かかる地域に居住しており、熱帯気候のパラオの気象条件のもとでは、スクールバスは通学に必要不可欠とされてきました。同校は12年以上にわたりスクールバスを所有してきましたが、昨年故障し、修理不能となってしまいました。その後、同校は教育省より一時的に貸し出されたスクールバスを利用してきましたが、利用できない日もあり、そうした日には1時間以上かけて通学する児童もあり、授業に遅れる児童が増えて問題となっていました。さらに、コロール州でも通学用のスクールバスが不足しており、同校は貸与されたバスの返却を教育省から求められていました。
本件にて、新しいスクールバスが供与されたことによって、児童の通学・学習環境が改善されます。また、パラオの中心地であるコロールで行われることが多い学校関連行事、異文化体験行事、環境保護に関するワークショップなどへの参加が可能となり、児童にとって有益な活動への参加機会が増えることが期待されます。
同校が位置するガラロン州は、11月7日にパラオ北部を通過した台風30号の被害を受け、同校も敷地内の木が倒れたり、食堂の屋根が飛ばされる被害を受けました。自宅が被害を受けた児童も多く、復旧作業が進む中、本件スクールバス供与のニュースは州内でも明るい話題となり、児童や学校関係者のみならず、地域の方々にもとても喜ばれました。

(新しい30人乗りスクールバス)

(供与するバスの鍵を生徒に贈呈する田尻大使)

(全児童及び職員と共に記念撮影)
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