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◆「パラオ国立病院歯科医療機器整備計画」引渡式




 2015年6月30日、パラオ国立病院会議室にて、平成26年度「パラオ国立病院歯科医療機器整備計画」の引渡式が執り行われました。式典には、当館より田尻大使、パラオ側より二ルマン保健大臣、エルデベエル官房長官、オイロー上院議員、パラオ国立病院公衆衛生局マダライサウ局長、他病院関係者等が出席しました。

 同院では、これまで、20年以上前に寄贈された日本製のデンタルチェア及び機器を、修理しながら使い続けてきました。しかしながら、2013年に6台あるチェアのうち2台が修理不能な状態となり、辛うじて稼働する4台を駆使しながらこれまで診療が行われてきました。この機器不足による結果、来院患者の待ち時間は3時間を超え、同院の予約患者は、常に2か月待ちの状態が続いていました。

 本件を通じて、日本製のデンタルチェアユニット2台、歯科医療資材インスツルメント一式、デンタルユニットメンテナンス資材一式がパラオ国立病院に供与されました。また、機器到着後、日本のメーカー担当者による設置及び研修が、3日間にわたり同院で実施されました。本件実施により、同院を受診する患者が、少しでも早く適切な治療を受けられるようになることが期待されます。

 引渡式の保健大臣のスピーチの中では、当国で歯科治療を受ける患者のほぼ全てが同院を受診することから、本件実施の意義は非常に大きく、新たな歯科医療機器を供与した日本政府への謝意が述べられました。また、研修で学んだことを活かしながら、日々のメンテナンスを怠らず、大切に維持管理をしていきたい旨も述べられました。

 供与した機器は、設置後早速利用が開始されており、引渡式当日も、同機器を使って診察を受ける患者の姿が見受けられました。

◆「パラオ国立病院歯科医療機器整備計画」署名式



 2015年3月4日、パラオ国立病院会議室にて、平成26年度「パラオ国立病院歯科医療機器整備計画」の署名式が執り行われました。式典には、当館より田尻大使、パラオ側よりニルマン保健大臣、レメンゲサウ大統領夫人、エルデベエル官房長官、ウィップス上院議員、病院関係者等が出席しました。

 パラオ国立病院は、国内唯一の総合病院として、国民約2万人へ医療サービスを提供しています。当国において、歯の治療ができる施設は、同院以外に個人経営のクリニックが1つあるのみとなっており、パラオで歯の治療を受ける国民の9割以上が同院を受診しています。

 現在、同院が所有する6台の日本製のデンタル・ユニットは、20年以上前に寄贈されて以来利用され続けている機器であり、針金やガムテープで補強しながら利用されているなど、どれも老朽化が著しくみられます。2013年には、2台が修理不能な状態になってしまい、現在はかろうじて稼動している4台を駆使しながら診療が行われている状態です。

 本件(供与額11,699,461円)を通して、日本製のデンタルチェアユニット2台、歯科医療資材インスツルメント一式、デンタルユニットメンテナンス資材一式が、パラオ国立病院へ供与されます。同院では、これまで機器の不具合や不足により、予約患者は、常に2ヶ月待ちの状態が続いていました。しかしながら、新たな歯科医療機器が導入されることによって、同院を受診する患者が、安心かつ適切な治療を、迅速に受けることができるようになることが期待されます。

 パラオでは、平成11年に初めて草の根・人間の安全保障資金協力が実施され、本件は57件目の案件署名となりました。