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◆パラオ・ロックアイランドのユネスコ世界複合遺産登録と日本

 2012年6月29日、サンクトペテルブルグで開催された第36回世界遺産委員会で、パラオで最初の世界遺産が誕生しました。「ロックアイランド」です。

 パラオ政府は、「ロックアイランド」を自然遺産と文化遺産の双方を併せ持つ「複合遺産」として世界遺産一覧表記載につき推薦していましたが、事前に用意されていた決議案では、自然遺産としてのみの登録が提案されていました。しかし、決議案の審議の際に、文化遺産としての要件を満たしているとの意見を日本も積極的に支持し、最終的には「複合遺産」として世界遺産一覧表への記載が決定しました。日本は、パラオ初の世界遺産、太平洋地域で初めての複合遺産の登録に、世界遺産委員国として、ささやかながら貢献しました。

 また、パラオは2011年11月に無形文化遺産保護条約を批准していますが、日本は無形文化遺産の重要性を認識し保存の取り組みを始めた最初の国の一つであり、1993年にはユネスコに無形文化財保存・振興基金を設置しています。基金を通じ2009年8月から2011年6月にかけて、豊かな無形文化遺産で知られていながら条約を批准していない、パラオをはじめとする太平洋5カ国を対象に「無形文化遺産条約に関する地域能力開発ワークショップ」を実施しました。こうした支援は、パラオを含む各国での無形文化遺産の保護に貢献しています。

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