草の根・人間の安全保障無償資金協力「パラオ共和国中古消防車・中古救急車整備計画」引渡式
令和元年10月3日
「パラオ共和国中古消防車・中古救急車整備計画」引渡式(救急車)
2019年9月27日、コロール消防署にて、令和元年度草の根・人間の安全保障無償資金協力による「パラオ共和国中古消防車・中古救急車整備計画」の救急車の引渡し式が行われました。式典には、当館から柄澤大使、宮城県蔵王町から村上町長、パラオ側からオイロー副大統領兼司法大臣、副大統領府職員及び司法省関係者が出席しました。
同国の公安局消防・救助課の所有する消防車は、消防士・整備士により定期的な点検・整備が行われていますが、車両の老朽化によるエンジントラブルなどの問題が頻発しています。また、救急車も大きな事故発生時に対応できる車両の絶対数が不足しています。パラオで唯一消火・救助・救急活動を行える同課が所有する車両がこのような状態にあることは、国民の安全な暮らしを脅かしており、車両の整備が同課にとって喫緊の課題になっています。
消防車は日本において改造中のため、今回は救急車のみの式典が、多数の関係者に見守られながら行われました。なお、本件で供与される車両2台は、来年の東京オリンピックでパラオ選手団のホストタウンの1つに登録されている宮城県蔵王町から寄贈されたものです。また、救急車の引渡式に合わせ、宮城県蔵王町の村上町長と関係者が来訪したほか、同町から特別救助隊員と救急救命士の2名が派遣され、現地救急・消防隊員への救急車両の維持管理と使用に係る技術指導が行われました。本件無償資金協力では、車両の整備・改造・技術指導員の派遣に供与された資金が使用されています。この協力により、救急・消防隊員の能力が強化され、適切な救命活動につながることが期待されます。
式典後の集合写真
当館から車両の鍵が、蔵王町より車両の目録がオイロー副大統領兼司法大臣へ手渡されました
短期研修2日目終了後の集合写真