JICAボランティアエッセイ(環境教育:田中沙希JV)
平成30年3月14日

27年度4次隊 環境教育 田中沙季
Division of Solid Waste Management, Bureau of Public Works, MPIIC
Division of Solid Waste Management, Bureau of Public Works, MPIIC
パラオ,やっぱり好きだなぁ
今年3月末でボランティアの任期2年を迎える.私は,2016年3月末から公共事業局の廃棄物管理課に環境教育のボランティアとしてコロールに配属された.配属先の仕事内容は主にMドックにある廃棄物最終処分場の管理や,3Rの啓発活動などである.そして3Rヒーローに加え新しく3Rプラスチックヒーローが活躍する職場でもある.私が配属されてからはタイヤシュレッダーが稼働し始めたり,新規処分場への移動計画がようやく進み始めたりするなど,刺激も多かった.
私は主に職場の人と3Rの啓発活動で色々な学校で授業をしたり,ゴミの分別に関して知識を深めるべき人や,同じオフィスの人たちに対してWaste Segregation Station Projectを始動し,実際に自分たちが排出するゴミを分別するように習慣化させようと努力をしてきた.うまくいかないこともあり,活動の1年をすぎるあたりまでボランティアの必要性や,パラオへの他国からの支援の多さ,活動の満足度について一人で悩む時期があった.しかし任期終了が近づくにつれて,だんだんとパラオという国を自分の中で受け入れて,今では“パラオ,やっぱり好きだなぁ“と思うようになってきた.そしてこのボランティアの制度に関してもわかるようになってきた.
ボランティアだからもちろんお金は稼げないし,仕事も日本のようにはうまくはいかない.そして相手の気持ちが理解できない.
自分で志願してパラオにきたものの,このように思う時期もあった.しかし,そういうことを感じて,悩んで,そして自分なりに頑張って,何をするべきかこの2年間のうちで勉強させてもらえた.自分の仕事がうまくいかなくても失敗から学ぶこともあった. 私は最初,ボランティアとは,たくさん貢献して相手のために尽くすことだとしか考えてなかったが,結果的にそれだけではなかった.私が与える以上に私自身が学び,知識を深める体験をすることだということを知ったのだ.素敵なワークショップや,国規模のプロジェクトに関するミーティングに参加させてもらえるなど,日本ではなかなかできないことを経験することもできた.
さらに,パラオのように時間がたくさんある国だと,日本では普段やらなかったことをやり始めたり,睡眠時間を十分に確保できたり,物事を深く考えることができるようになった.自分はどんな人で,何を目標にしているのか再確認することができた.きっと日本にいたらまだ自分がどんなひとかわかってなかったかもしれない.肌の調子も良くて,病気になることも少なかった.新しい趣味を見つけたりもできた(私にとってそれは刺繍と体力トレーニング).パラオ!成長させてくれてありがとう.
こんなにみんながみんな助け合って暮らしている国で暮らし,生きるためだけのお金を稼ぐのも悪くないなとつい最近思った.また,戻ってきます.
