草の根・人間の安全保障無償資金協力「コロール州リサイクルセンター再建計画」
平成30年9月28日
草の根・人間の安全保障無償資金協力「コロール州リサイクルセンター再建計画」
「コロール州リサイクルセンター再建計画」引渡式
2018年9月26日、コロール州廃棄物管理事務所にて、平成29年度草の根・人間の安全保障無償資金協力による「コロール州リサイクルセンター再建計画」の引渡式が執り行われました。式典には、当館から荻野次席、コロール州側からフランコ・ギボンズ州知事、マルボウ州議会議長等が出席しました。
コロール州リサイクルセンターは、同州のプラスチック廃棄物を収集し、プラスチック油化装置を使用して、太平洋島嶼国の中では極めて処理が難しいとされる廃プラスチックからディーゼル油を製造していました。しかし、昨年5月31日に、通常メンテナンス中の事故によりプラスチック油化装置から出火し、隣接するコンポスト施設のウッドチッパー及びペーパーシュレッダーを含む装置が全焼しました。コンポスト施設の運転停止により、廃棄物処理が当面不可能となり、同州のみならず各州のリサイクル活動にも大きな影響を与えました。同州リサイクルセンターがいち早く復旧するため、本件協力が実施されました。
式典当日は、快晴の青空の下で、多数の出席者に見守られながら引渡式を実施することができました。供与額1,496万7,260円の本件協力を通して、ウッドチッパー及びペーパーシュレッダーがそれぞれ1台ずつ同センターに供与され、コンポスト施設の再稼働が可能となり、効果的な廃棄物処理及びリサイクル活動の再開が期待されます。
「コロール州リサイクルセンター再建計画」署名式
2018年2月23日、在パラオ日本国大使館にて、平成29年度「コロール州リサイクルセンター再建計画」の契約の署名が山田大使とコロール州のフランコ・ギボンス知事との間で執り行われました。式典には、当館より山田大使、パラオ側よりコロール州議会のアラン・マルボウ議長等が出席しました。
コロール州はパラオ最大の都市であり、同州を含めた国内での廃棄物の管理が大きな課題となっています。また、当国は観光立国を目指しており、マングローブ林等の保護の観点からも、環境保全は非常に重要な課題となっており、小さな島国である当国において、廃棄物の管理は住民の衛生環境や感染症の予防等にも大きく関わっています。そうした中、コロール州リサイクルセンターは同国全土に先駆けてゴミ量の削減に尽力しており、これまで同州から排出される廃棄物総量の10%の削減に成功しています。また、同センターは同州のプラスチック廃棄物3トンを毎月収集し、プラスチック油化装置を使用して、太平洋島嶼国の中では極めて処理が難しいとされる廃プラスチックからディーゼル油を製造しています。しかし、平成29年5月31日に、通常メンテナンス中の事故によりプラスチック油化装置から出火し、隣接するコンポスト施設、ウッドチッパー及びペーパーシュレッダーを含む装置が全焼失しました。コンポスト施設の運転停止により、廃棄物処理が当面不可能となっており、同州のみならず各州のリサイクル活動にも大きな影響を与えています。
供与額14,967,260円の本件協力を通して、ウッドチッパー及びペーパーシュレッダーがそれぞれ1台ずつ同センターに供与されます。本件の実施により、火災事故後急務とされているコンポスト施設の再稼働が可能となり、同施設が再建されることにより、効果的な廃棄物処理及びリサイクル活動が行われることが期待されます。
パラオでは、平成11年に初めて草の根・人間の安全保障無償資金協力が実施され、本件は69件目の案件署名となりました。
