パラオ便り7・8月号

平成29年8月31日
大使館前での集合写真
学生訪問
 7月も後半になると、日本の学校は夏休みシーズンになります。夏休みを利用し、多くの学生さんたちがパラオを訪問し、私たち日本大使館にも3つの団体(ミクロネシア自然交流体験事業、広島なぎさ高校及び野心ある高校生ハイスクールカレッジ)が訪問してくださいました。
 

ミクロネシア自然体験交流事業
 7月26日、小・中学生の子どもたち16名が大使館へやってきました。パラオに到着して最初の訪問地が大使館で、その後、子どもたちは、無人島での自然交流体験、ペリリュー島訪問、ホームステイを行う予定とのこと。まず大使館員により、日本とパラオの歴史、二国間関係、大使館の仕事についてプレゼンテーションを行い、日本がパラオを戦前に委任統治した期間はたった30年ですが、今でも多くの日本語がパラオ語の中に残っていること、そして橋などを始め、多くの日本政府による開発協力が行われ、日本とパラオのつながりが強いことに子どもたちは驚きを隠せない様子でした。大使館員のプレゼンテーションの後、JICAの青年海外協力隊員の方からもお話いただき、歯科衛生士として国立病院で、また環境教育のボランティアとして公共事業局で働いているお二人にお話ししていただきました。青年海外協力隊員に応募した動機や、お仕事についてプレゼンテーションを行い、特に隊員のお二人ともパラオでホームステイを行っているので、パラオでの訪問中、これからホームステイを行う子どもたちは興味津々にお二人のお話を聞いていました。
 ミクロネシア自然体験交流事業を通じ、パラオで得た様々な経験から、子どもたちがパラオをもっと身近に感じ、帰国後、パラオの魅力を家族や友達にたくさん宣伝してくれることを期待しています。
学生の皆さんと一緒に
広島なぎさ高校の訪問
 7月28日、広島なぎさ高校より、修学旅行でパラオ訪問中の高校2年生16名が大使館へ来訪しました。ペリリュー島やコロール島、ロックアイランドを訪問し、最終日に大使館に足を運んでくれました。大使館員から、日本とパラオの関係や大使館の仕事についてお話し、その後、学生のみなさんが事前に用意してくれていた質問に答えました。パラオ大使館で行う行事、パラオの文化に取り入れたら面白いと思う日本の行事について質問があり、日本にも留学経験のある大使館の現地職員からもプレゼンテーションを行い、パラオには成人式やお花見、お年玉といった習慣がないので、日本のそのような文化を取り入れたら面白いであろうというお話をしました。
 開発協力事業や文化事業といった様々な大使館、日本政府の仕事の話を聞き、日本からみたパラオ、そして現地職員のお話や訪問先での経験を通じ、パラオからみた日本と、研修旅行が様々な視点でパラオについて考える機会となったと思います。高校生の皆さんが研修旅行で培った広い視点を今後活かし、日本とパラオの関係、ひいては日本と様々な国との関係について興味を持ち、将来、国際社会について考える良いきっかけとなれば嬉しいです。
ビジネスコンテスト優勝の高校生、引率の先生のみなさんと
野心ある高校生ハイスクールカレッジ
 8月23日、いわき復興雇用創出と起業家支援グループ、福島県商工会連合会等が主催している「野心ある高校生ハイスクールカレッジ」のビジネスコンテストで優勝した高校生3名が大使館を訪問しました。ビジネスコンテスト優勝の副賞として、パラオ訪問中の高校生たちは、滞在中、ロックアイランドで自然研修、エコツーリズム体験、またペリリュー島で歴史探索研修を予定しているとのこと。パラオ滞在2日目に大使館を訪れ、大使館員より大使館の業務、パラオの生活、文化、観光産業につき、プレゼンテーションを行いました。高校生たちは、ビジネスコンテストに優勝したこともあり、特にパラオでの経済、産業について関心が高い様子で、パラオ人はどんな産業に従事しているのか、日本からはどんな企業が進出しているのかといった質問が多く上がりました。パラオでの研修を通じ、高校生3名はきっと、さらに視野を広げ、日本、パラオ、または世界のどこかで新しいビジネスを始めるなど、活躍の幅を広げていくことでしょう。