草の根・人間の安全保障無償資金協力「ガラルド小学校スクールバス整備計画」

平成30年6月26日

「ガラルド小学校スクールバス整備計画」引渡式

2016年3月3日、ガラルド小学校にて、平成27年度「ガラルド小学校スクールバス整備計画」に基づくスクールバスの引渡式が執り行われました。式典には、当館より冨田参事官、パラオ側よりソアラブライ教育大臣、教育省職員、同校の教師及び生徒等約60名が出席しました。

ガラルド小学校は、コロール州中心地から約50キロ離れたガラルド州ウリマ郡に位置する、州内唯一の小学校です。当地の天候は、登下校の時間帯でも熱中症になる児童が出るほど日差しが強く、一年の半分にあたる雨季(5月~10月)は雨の日が続き、乾季であっても突然大雨が降ります。同校では全児童の約9割が徒歩で少なくとも30分以上かかる地域に居住しているため、児童の通学にスクールバスを利用しています。

同校は、15年以上前から15人乗りのスクールバス2台を所有していましたが、1台は老朽化により故障したため、辛うじて動くもう1台で、2年前から朝夕各3往復をしてきました。朝6時半前のバスに乗らなければならない児童がいる一方で、バスが始業時間を過ぎて学校に到着することもあり、授業に支障を来していました。また唯一動くスクールバスも、計器類は全て故障して作動しない上に、ドアが閉まらなくなる、雨天時には車体に開いた穴から水が入る等の問題があり、乗車する児童の安全面が懸念されていました。

本件協力を通して、新車の日産マイクロバス(15人乗り)2台が同校に供与されました。新しいスクールバスの供与によって、通学環境が改善されるとともに、パラオの中心地であるコロールで開かれる学校関連行事、異文化体験行事等、校外活動にも参加できるようになります。本件の実施により、生徒の移動用手段が確保され、学習環境が改善されるとともに、生徒がより安全な学校生活を送れるようになることが期待されます。

「ガラルド小学校スクールバス整備計画」署名式

2015年9月3日、在パラオ日本国大使館にて、平成27年度「ガラルド小学校スクールバス整備計画」契約の署名が田尻大使とサクマ・ガラルド小学校校長との間に執り行われました。式典には、当館より田尻大使、パラオ側よりソアラブライ教育大臣、オイロー上院議員、タベルアル教育局長、サクマ・ガラルド小学校校長等が出席しました。

ガラルド小学校は、コロール州中心地から約50キロ離れたガラルド州ウリマ郡に位置する、地域唯一の基礎教育機関です。同校には、周辺3郡から児童39名が通学しており、全児童の約9割が通学にスクールバスを利用しています。同校は、15年以上前から15人乗りのスクールバス2台を所有してきましたが、1台は老朽化により故障し、2年前から修理不能な状態にあります。現在は、辛うじて動くもう1台で朝夕各3往復をしていますが、朝6時半前のバスに乗らなければいけない児童がいる一方、バスが始業時間を越して学校に到着することもあり、授業に支障を来しています。また、現在利用しているバスは、計器類が全て故障し動かない上に、ドアが閉まらなくなるなど、乗車する児童の安全面に係る問題も長年懸念されてきました。

供与額9,778,340円の本件協力を通して、15人乗りのマイクロバス2台が同校に供与されます。本件の実施により、生徒の安全な移動用手段が確保され、学習環境が改善されることが期待されます。

パラオでは、平成11年に初めて草の根・人間の安全保障資金協力が実施され、本件は58件目の案件署名となりました。