インタビューシリーズ~パラオの日系人~ 第35回 ヒロミ・マリウル・アサヌマさん

令和7年11月19日

 
ヒロミ・マリウル・アサヌマさん(現79歳)は、日系三世です。父がパラオ人と日本人のハーフで、母はパラオ人とドイツ人のクォーターです。3人兄弟の末っ子で、幼少期は母方の祖父マリウルさんのもとで暮らしました。
 
SDA小学校を卒業後、グアムにあるジョン・F・ケネディ高校に進学。学業を終えた後、当時はまだアメリカの信託統治領であったパラオへ帰国し、地区行政官のもとで働き始めました。その後、商業貿易局に移り、定年までの30年間、公務員として勤めました。
 
現在は、5人の子供と数人の孫がいます。ヒロミさんは日本を訪れたことはありませんが、日本食が大好きで、梅干をお米や他の料理の付け合わせとして食べるそうです。また、寿司や味噌汁も大好物です。最近は、孫と過ごす時間や、植物の世話、家の掃除や朝の散歩など、日常を楽しんでいます。かつては日系パラオ人団体である「パラオ・サクラ会」のイベントに参加したり、JICAボランティアや京都産業大学の学生のホームステイ先として受け入れたりするなど、積極的に日本人への支援をしてくださっていました。
 
ヒロミさんは、日本とパラオの関係についても語ってくださいました。「これまで日本は多岐にわたりパラオを支援し、何十年にもわたって良好な関係を築いてきました。食文化や言葉の類似性もまた、二国間の繋がりを表しています。今後もこのような関係が続いていくことを願っています。」