「太平洋島嶼国における予防接種プログラム強化計画(UNICEF、WHO連携)」引渡式の実施

令和7年9月8日
    

2025年9月4日、コロール州のパラオ国立病院にて、令和2年度無償資金協力「太平洋島嶼国における予防接種プログラム強化計画(UNICEF、WHO連携)」で供与された、ワクチン輸送に係るコールドチェーン機材(冷蔵庫・温度管理計等)の引渡式が行われました。当館からは折笠弘維大使、パラオ側からはレイノルド・オイロー副大統領兼保健福祉大臣及び多数の病院関係者、UNICEFからはクロムウェル・バカレザ・UNICEF北太平洋事務所代表らが出席しました。
 
ワクチンは慎重な温度管理が求められるため、パラオでは、ワクチンの質を維持したまま離島の住民へ届けられないという課題がありました。今回供与されたコールドチェーン機材により、ワクチンの品質を維持しつつ長時間運搬ができるようになり、予防接種率及びパラオ国民の医療に対する信頼性の向上が見込まれます。
 
折笠大使は、日本がパラオの医療・保健サービス分野の強化へ向けて長年貢献してきた点に触れつつ、「支援の効果を一層高めるためには、地域の特異性を理解した支援及びドナー間の協働が必要だ」と述べました。さらに、開発支援のゴールは地域社会・住民を支えることであるとし、パラオ国民の医療・保健アクセス向上へ向け、日本政府としてパラオ政府・国際機関・他国ドナーと協力を続けていく旨を述べました。
 
本プロジェクトは2021年1月に署名され、2025年1月までの4年間実施され、日本政府はUNICEF・WHOを通じてパラオを含む5か国に対して累計約10億1,900万円を供出しました。