インタビューシリーズ~活躍する帰国留学生~ 第15回 ロヨラ・ダリウスさん
令和6年8月22日

ロヨラ・ダリウスさんは、日本政府奨学金(MEXT)の卒業生の一人です。彼女は2007年から2011年まで本研究プログラムで神戸大学に入学し、パラオの伝統的な集会所「バイ」を建てるために使用される原材料の保存方法について研究していました。
ロヨラさんはパラオ高校を卒業後、ハワイ大学ヒロ校で文化人類学とコミュニケーション学を学びました。その後、日本の奨学金制度に興味を持ち、何度か大使館を訪れましたが、なかなか申請しなかったため大使館の知り合いに励まされ、ようやく申請することを決意しました。ロヨラさんは神戸大学の研究生として入学し、その後試験に合格して正式に修士課程の学生になり、修士号を取得して卒業しました。
留学中は、兵庫の姫路城、沖縄の首里城、そして白川郷などに訪れました。お好み焼きに対して「はじめは嫌いだったけど、食べるうちにすっかりはまってしまいました。」と話していました。彼女は留学後に何度か日本を訪れています。2025年はホストファミリーに会い、子供たちと一緒にユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)に行くことを楽しみにしています。
現在、ロヨラさんはNPO団体「アイランド・コンサベーション」のプログラムマネージャーとして勤務、外来種を駆除してパラオの生物多様性を保護する活動を中心に行っています。主な対象はネズミです。「ネズミは病気を引き起こし、固有の動植物に害を及ぼすからです。」と説明しています。ロヨラさんは、ゲルケクラウ島などパラオのさまざまな場所を訪れており、次のプロジェクトは2か月間ソンソロール州に滞在する予定です。
今年は日本とパラオの外交関係樹立30周年にあたります。「日本とパラオはこれからも互いに助け合う関係であり続けるべきだと考えています。また、文化を尊重することについては、日本を模範とするべきです。パラオが発展していく中で、日本のように近代化と伝統文化が共存できるよう努力することが重要です。」とロヨラさんは言いました。