令和3年度草の根・人間の安全保障無償資金協力「ミューンズ小学校食堂再建計画」引渡し式

令和6年5月8日


    2024年5月7日、パラオの主要島の一つであるアラカベサン島に所在するミューンズ小学校において、令和3年度草の根・人間の安全保障無償資金協力「ミューンズ小学校食堂再建計画」の引渡し式が執り行われました。式典には、折笠大使が、またパラオ側からはデール・ジェンキンス教育大臣、サラ・スギヤマ校長、同校児童他、大勢の関係者が出席しました。
 
    ミューンズ小学校を含む同国の公立小学校では、毎日朝と昼の2食の給食が提供されています。学校給食の提供は、児童の出席率の向上だけでなく、空腹で当校することが多い低所得層の児童がより学習に集中できることから、学習能力の向上にもつながります。しかし、約130人の生徒が在籍する同校では、食堂の老朽化が著しく、2021年4月にパラオを襲った台風の暴風・豪雨とその後の長雨による影響で、2021年8月以降は、食堂を使用できない状態が続いていました。
 
    更に、同校の食堂は、大勢が一同に集まる広さの体育館や多目的室等がない同校で唯一、児童集会、PTA集会、そして雨天時の体育授業等を含む各種学校行事を実施する場所としても重要な役割を担っていたことから、新しい食堂建設によって、給食提供の正常化が図られるだけでなく、学校関係者が各種学校行事を実施するための安全で快適な環境が整備されました。
   
    式典において折笠大使は、「ミューンズ小学校の生徒達、先生方、保護者の皆様にこの食堂でたくさんの楽しい思い出を作っていってほしいと思います。」と述べました。スギヤマ校長は、日本政府の支援に感謝の言葉を述べた上で待望の完成の喜びを日本語で伝えました。ジェンキンス教育大臣は、「老朽化した旧食堂が再建されたことで、安全で快適な学校給食を提供できるようになりました。」と日本政府の支援に対し感謝を述べました。
 
    パラオでは、平成11年に初めて草の根・人間の安全保障無償資金協力が実施され、本件供与額は、過去102件の草の根・人間の安全保障無償資金協力の中でも2番目に大きく、教育分野では過去最大のものとなりました。今後もパラオ各地域社会のニーズに即した支援を届けられるよう様々な団体と協力しながら活動を続けます。