インタビューシリーズ~活躍する帰国留学生~ 第11回 カリサ・ゲデブウさん
令和6年4月19日

カリサ・ゲデブウさんは、1982年から始まった日本政府(文部科学省)奨学金を利用して、日本の専修学校で学んだ帰国留学生です。
ゲデブウさんは、日本留学を二度、経験しました。当時、専修学校の教育プログラムの中で選択できる分野は、「日本語」と「土木」の二つしかありませんでしたが、 ゲデブウさんは日本語教師になりたいという思いから、日本語を選択されました。一度目は、パラオ高校のプログラムを利用して、千葉県の麗澤大学へ、二度目は、より日本語の学びを深めたいという熱意から、日本政府(文部科学省)の奨学金を利用し、東京の文化外国語専門学校に通い、1985年に卒業しました。
ゲデブウさんにとって、日本での大切な思い出は、ホームステイ先での人とのつながりでした。 ホストファミリーと一緒に仕事をし、地域活動に参加、地域のカラオケ大会などのイベントに参加することで、日本語をより早く学ぶことができたそうです。「日本で生活し、言葉を学ぶことで、その国の人々や文化も知ることができた」と述べられました。
その後、西松建設に23年間勤め、ミクロネシア職業大学(現パラオコミュニティカレッジ)で観光業界のさまざまな企業のスタッフに日本語を教えた後、2023年に退職するまでの13年間は、日本大使の秘書を務められました。日本の文化と言語への思いは今も変わらず、日本関連の文化イベントに関与し、日本政府奨学金を応募するパラオの学生たちを対象に、ボランティアで日本語の特別レッスンを開催し続けています。
最後に、2024年は、パラオと日本の外交関係樹立30周年にあたります。今後の意気込みとして、「さらなる国交の発展のため、今後は、より若い世代である小・中学生から、日本語や日本文化への興味・関心を育み、より深いレベルで教えていきたい」と語られました。