令和4年度草の根無償資金協力「ペリリュー・アンガウル両島における不発弾処理支援計画」引渡式
令和5年10月18日
2023年10月13日、令和4年度草の根無償資金協力「ペリリュー・アンガウル両島における不発弾処理支援計画」に基づき、調達が完了した車両2台及びボート1隻の引渡式を被供与団体ノーウィジャン・ピープルズ・エイド(NPA)が実施し、折笠弘維在パラオ日本国大使、アンドレア・ボーレスNPA現地代表代理、公共基盤・産業省安全治安課職員等が参加しました。
第二次世界大戦の激戦地となり日米合わせて2万人以上の兵が死傷し、約2,800トン以上の爆弾・艦砲弾が投下されたペリリュー島及びアンガウル島では、これらの爆弾類に加え日本軍の遺棄弾薬が現在も処理されないまま、地上、地下、海中に残され、住民の日常生活、両島の土地開発、観光業・農業を含む産業発展の妨げとなっています。
NPAは2015年からパラオで活動を開始し、バベルダオブ島に加え、ペリリュー島及びアンガウル島内のERW処理活動を行う国際NGO(本拠地ノルウェー)で、公共基盤・産業省及び各州政府と連携し、これまでに約21,000個のERWの処理を行い、パラオ政府・国民から高い評価を得ています。
引渡式において、折笠大使は、「本件支援を通じて、ペリリュー島とアンガウル島の一人でも多くの住民がERWの脅威から解放され、人間の安全保障が向上することを期待している。両島におけるERW処理は、パラオの現在及び将来の世代のため、また日・パラオ関係の更なる強化のため、我々の世代が責任をもって推進していく必要がある。」と述べました。ボーレスNPA現地代表代理は、「本件は、ペリリュー・アンガウル両州におけるERW処理に直結する支援であり、日本国民及び政府の寛大な支援に深く感謝する。」と述べました。
本事業により、ペリリュー・アンガウル両島で除去されたEWRの運搬処理が可能となり、住民の安全確保が図られると共に、ERW処理による土地開発の促進と住民の生計向上、そして、両島における我が国の遺骨収集活動の更なる円滑化が期待されます。