「マリステラ小学校講堂再建計画」引渡式

令和5年5月18日

 

2023年5月18日、令和3年度草の根・人間の安全保障無償資金協力「マリステラ小学校講堂再建計画」の引渡式が、マリステラ小学校新講堂にて行われました。式典には、当館から折笠大使、パラオ側からホセ・イセ校長他、小学校関係者及びパラオ・カトリック教会のラスク・サブロー牧師他、約150名の児童が出席しました。

マリステラ小学校は、コロール州東部のイディッド地区に位置するカトリック系私立小学校です。同校には、幼稚園児から小学生まで206人の生徒が在籍し、職員23人が勤務しています。

同講堂は、週1回の全校集会や年数回行われる季節ごとの行事、卒業式、PTA集会、雨天時の体育の授業等に使用されています。しかし、築約60年のため全体的な老朽化が著しく進んでおり、床のコンクリートの多数の亀裂・崩落、トタンの天井と壁の傷みによる雨漏り等により、児童が転倒する危険があることから、過去数年前より授業で使用できない状況となっていました。さらに、同講堂は自然災害発生時には地域の避難所として指定されていますが、同様の理由により現在は使用することができない状況にありました。自然災害がいつ発生するか予測不可能な中、同講堂の修復は喫緊の課題となっていました。

この課題を解決するために、在パラオ日本国大使館は供与額の4,255万5,240円の本協力を通して、マリステラ小学校の老朽化した講堂の建替えを実施しました。これにより、同小学校に通う児童が安全・快適に活動を行うことのできる環境が整備され、また児童の父母を含む地域住民に対し日常活動の場及び自然災害発生時の避難所の確保を図ることが可能となりました。

引渡式において、メンクール・レオルーク理事長は、日本国民と日本政府への謝意を述べました。また、折笠大使は、「本件協力の目的は単に新しい建物を建てることではなく、この体育館を走り回る子供達の笑顔をみることであり、地域社会の活性化と家庭の基盤を育むことに貢献するためです。将来の世代のために維持管理をしっかりと行っていただきたい。」と述べました。
リボンカットの後、マリステラ小学校児童による日本語での讃美歌の合唱で和やかに引渡式を締めくくりました。