令和4年度草の根・人間の安全保障無償資金協力「アンガウル州島間連絡船整備計画」署名式

令和5年2月27日
   

2023年2月27日、在パラオ日本国大使館において、令和4年度草の根・人間の安全保障無償資金協力「アンガウル州間連絡船整備計画」贈与契約(金額22,842,000円)の署名式が行われました。署名式には、折笠弘維在パラオ日本国大使、スティーブン・サリー・アンガウル州知事、ローレンソ・エドワード・ウエルベラウ酋長・州議会議員及びアンガウル州政府関係者が出席しました。
 
アンガウル州政府が所有し、コロール州とアンガウル州間で運航されている定員25名の現行の小型フェリーボートは、島内に大型店舗や病院がないアンガウル住民や島外に住む地元の人々にとって、通勤・通学生活を支える重要な役割を果たしています。しかしながら、同ボートは建造から10年が経過し、老朽化が進み、波が高い海上では運航中にエンジントラブルが頻発するなど、アンガウル住民等の安全確保に支障をきたしています。
 
在パラオ日本国大使館は、こうした喫緊の課題を踏まえ、アンガウル州政府からの要請に基づき、アンガウル州政府に対して新たなボート1隻とトレーラー1台を購入するための資金を供与することを決定しました。
 
署名式において、折笠大使は、「本日、人間の安全保障に直結する分野での支援に係る署名をできたことを嬉しく思うとともに、アンガウル州政府が、日々のメンテナンスを怠らず、責任を持って新たに供与されるボートとトレーラーを長く活用することを期待している。」と述べました。サリー・アンガウル州知事は、日本国民と政府に感謝の意を表するとともに、「この支援は、アンガウル州とコロール州間のパラオ国民の移動及び必要物資等の輸送にとって大変重要なものである。」と述べました。ウエルベラウ酋長は、日本とアンガウルの長い歴史的関係に触れつつ、「新しいボートの供与は、日本とアンガウルの友好関係を強化するものである。アンガウル州は、第二次世界大戦の日本人戦没者の遺骨収集活動を含むアンガウルにおける日本のプロジェクトを引き続き支援していく。」と述べました。
 
パラオでは、平成11年に初めて草の根・人間の安全保障無償資金協力が実施され、本件は96件目の案件署名となりました。