日本・パラオ友好の橋完工20周年及びJICA当地拠点開設25周年記念切手の披露式

令和4年12月13日
  

2022年12月13日、パラオ郵便局において、日本・パラオ友好の橋完工20周年及びJICA当地拠点開設25周年を記念する切手の披露式が行われました。
 
日本・パラオ友好の橋(Japan-Palau Friendship Bridge)は、パラオの首都マルキョク州ンゲルルムッドや国際空港が位置するバベルダオブ島と、人口が最多で経済の中心地であるコロール島を結ぶ、全長412.7m、主塔高さ41m、幅10mの橋です。1996年に旧コロール・バベルダオブ橋が突然崩壊し、交通・水・電気・通信が寸断され、パラオの経済社会に著しい影響が生じたことを踏まえ、パラオ政府は日本政府に対し無償資金協力による新橋の建設を要請しました。日本政府は本要請に応え、合計32.21億円にのぼる協力を1999年に決定しました。日本企業により再建された新たな橋は、2002年1月に開通し、以来パラオの最も重要な交通インフラとして利用されています。また、両島の橋の下は公園として整備され、毎年の独立記念日の会場、人々の憩いの場、観光客向けのナイトマーケット会場等として利用されています。このように、日本・パラオ友好の橋は、現在に至るまで日本のパラオに対する支援のシンボルとなっており、歴代大統領をはじめとするパラオ国民の多くから認知され、日本への感謝が寄せられています。
 
また、国際協力機構(JICA)は、1997年にパラオに初めて拠点を開設しました。それ以来、JICAパラオ事務所(2021年に支所から昇格)は、パラオの経済社会の発展に資する様々な対パラオ支援事業を最前線で推進しており、日・パラオ友好関係の発展に不可欠な現地拠点となっています。
 
2022年は、日本・パラオ友好の橋の開通から20周年、またJICA当地拠点開設から25周年となる記念すべき年です。この機会を捉え、パラオ郵便局とJICAパラオ事務所は、在パラオ日本国大使館の協力の下、記念切手を発行しました。日・パラオの友好関係にまつわる記念切手の発行は、日・パラオ友好橋完工記念切手(2002年)、同橋完工10周年記念切手(2012年)、日・パラオ外交関係樹立25周年記念切手(2019年)に続き、今回が4回目となります。切手のデザインはJICAパラオ事務所が公募により決定し、友好橋のアーチ、パラオの美しい海と夕焼け、橋の下における人と人との交流のモチーフが盛り込まれています。本切手は額面20米ドル(5米ドル切手×4枚綴り)で、パラオ郵便局において購入可能となっています。
 
パラオ郵便局において開催された記念切手の披露式には、スランゲル・S・ウィップス大統領、折笠弘維在パラオ大使、サンティ・アサヌマ郵政長官、サビノ・アナスタシオ下院議長、ニライベラス・メトゥール人的資源・文化・観光・開発大臣他多数の要人が出席し、記念切手の完成を祝しました。ウィップス大統領は祝辞において、「日本・パラオ友好の橋は、単にコロールとバベルダオブを結ぶ有用なインフラというだけではなく、日本とパラオの卓越した強力なパートナーシップと協力関係を象徴する建造物である。パラオと日本は、自由、民主主義、法の支配と行った重要な価値観を共有しており、この特別な関係に基づき、我々は協力を今後も推進していく。この記念切手を多くの人がオミヤゲ(パラオ語でお土産)として購入されることを期待している。」と述べました。折笠大使は、「日本・パラオ友好の橋の完工20周年と、JICA当地拠点開設25周年を迎えたことに対し改めてお祝いを申し上げる。本切手は、日本とパラオの心からの友情を象徴するものであり、また切手収集家にとって新たなコレクターズアイテムの一つとなるものである。是非、周囲の方に宣伝していただきたい。」と述べました。