令和4年秋の外国人叙勲 フランシス・マリウール・マツタロウ前駐日パラオ大使の旭日重光章受章

令和4年11月3日
matsutaro
令和4年11月3日
在パラオ日本国大使館
 
 令和4年11月3日、日本政府は、令和4年秋の外国人叙勲受章者を発表しました。パラオ共和国からは、フランシス・マリウール・マツタロウ前駐日パラオ大使が旭日重光章を受章されました。今回の叙勲は、長年にわたり、日・パラオ間の関係強化及び友好親善へ寄与されてきた同氏の功績が認められたことによるものです。
 
1.受章概要
  • 賞賜:                   旭日重光章
  • 功績概要:             日・パラオ間の関係強化及び友好親善に寄与
  • 氏名:                   フランシス・マリウール・マツタロウ(Francis Mariur Matsutaro)(男、74歳)
  • 主要経歴:             前駐日パラオ大使、パラオ国際サンゴ礁センター所長
  • 国籍・現住所:       パラオ共和国・アイライ州
 
2.功績概要
(1)駐日パラオ大使としての貢献
 マツタロウ氏は、2013年9月から2021年10月の約8年間にわたり、駐日パラオ大使として、外交及び開発協力分野における日・パラオ関係の緊密化及び二国間の友好親善に数多く貢献されました。特に、2015年4月の天皇皇后両陛下(当時)のペリリュー州を含むパラオ御訪問及び日本政府要人等のパラオ訪問への実現に尽力されるとともに、駐日大使在任中に開催された太平洋・島サミット(PALM)に際して、パラオ共和国大統領のPALM参加の実現に貢献されました。
 また、同氏は、第二次世界大戦中に日米両軍が2万人近くの死傷者を出した激戦の舞台となったペリリュー州出身であり、ペリリュー州を中心としたパラオ各地における日本人戦没者の遺骨収集事業に大きな理解を示されており、同事業の円滑な遂行のために、パラオ政府を支援されました。さらに、パラオにおいては水道管の老朽化等に伴い漏水率が極めて高い状態が続いていたところ、本課題に対処するためにパラオ政府及び日本政府と調整され、JICA技術協力プロジェクトによる漏水対策支援の実現に貢献されました。
 さらに、2019年、同氏は日・パラオ外交関係樹立25周年記念行事を企画し、安倍晋三総理(当時)及びトミー・レメンゲサウ・パラオ共和国大統領(当時)を含む千人以上が参加するレセプションの開催を実現されるとともに、在パラオ日本国大使館が主催するパラオ最大の日本文化普及イベントである「日本フェア」への支援、宮城県蔵王町及び茨城県常陸大宮市の両自治体による東京2020オリンピック・パラリンピックホストタウン登録支援等、両国の友好のための文化交流親善に尽力されました。 
 加えて、2015年に在横浜パラオ共和国名誉総領事館、2018年に静岡県に在三島パラオ名誉総領事館の開館に向けて尽力され、両国の関係強化に貢献されました。
 
(2)パラオ国際サンゴ礁センター所長としての貢献
マツタロウ氏は、1999年に初代パラオ国際サンゴ礁センター所長に就任され、日本の無償資金協力による同センターの施設建設及び機材整備の円滑な実施に貢献されるとともに、JICA技術協力プロジェクトを通じた日本の海洋生態系専門家の派遣受入れ及び同センターの研究スタッフの日本招聘の実現等に尽力されました。 
また、同所長就任期間中、海洋環境分野における日・パラオ間の交流を強化することを主な目的として、2003年3月に福島県いわき市の水族館「アクアマリンふくしま」と同センターの友好提携協定の締結を実現されました。同協定の締結以来、アクアマリンふくしまは現在に至るまで「パラオの海」を再現したコーナーを館内に設置しています。