パラオ海底ケーブル支線敷設事業におけるケーブル設置記念式典の開催

令和4年6月6日
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202266日、柄澤彰大使は、ガラスマオ州の港において、「パラオ海底ケーブル支線敷設事業」におけるケーブル設置式典に参加しました。本式典は、パラオ国営海底ケーブル公社(BSCC)が主催し、チャールズ・オビアン公共基盤・産業大臣、リッシェル・ターナー駐パラオ豪大使、ポーラ・ミラー米国際開発庁現当地調整官、ブレソ・アデルケロイ・ガラスマオ州知事、桑原淳NEC海洋システム事業部長他が出席の上、ケーブルを固定するブイを手渡ししました。

本事業は、米国・シンガポール間に敷設される海底ケーブルのパラオへの分岐支線(約110km)を敷設するものです。パラオには現在、2017年に敷設された1本目の海底ケーブルがありますが、本事業により2本目の海底ケーブルを敷設することで、パラオの通信容量の拡大、通信インフラの信頼性強化、民間セクターの成長促進が期待されます。

本事業は、日本、米国、豪州の3か国が協力して実施する「インド太平洋におけるインフラ投資に関する三機関間パートナーシップ」の下で実施される初のプロジェクトです。日本は国際協力銀行(JBIC)及び三井住友銀行が合計800万米ドルを融資するとともに、日本貿易保険(NEXI)を通じた支援を実施しています。また、ケーブル本体の敷設工事は、日本企業であるNECが受注して実施しています。
 

BSCCの発表によると、2023年末~2024年頃に予定しているサービス開始に向け、本事業は順調に進捗しています。202112月にはペイン豪外相(当時)出席の下、ケーブル陸揚げ局の起工式が行われました。20226月には、今般のケーブル設置に伴い、パラオ側ケーブル末端のガラスマオ港への引き上げ及び固定工事が行われます。今後は、ケーブル本体の接続工事を経て、2023年内にケーブルの敷設が完了する予定となっています。
 

オビアン大臣は、本式典において、「本日の式典の開催を祝うと共に、日米豪とパラオとのパートナーシップに深く感謝したい。本事業は、最新の技術を活用し、パラオを世界中と接続するものである。」と述べました。