草の根・人間の安全保障無償資金協力「コロール州・アイライ州学校手洗い場整備計画」

令和3年10月27日
「コロール州・アイライ州学校手洗い場整備計画」引渡式

    

 2021年10月15日、令和2年度草の根・人間の安全保障無償資金協力「コロール州・アイライ州学校手洗い場整備計画」の引渡式が、手洗い場設置校の1つであるコロール小学校にて行われました。式典には、当館から柄澤大使、パラオ側からジェンキンス大臣及び教育省関係者、手洗い場設置校の校長先生やその他多数の関係者、600名近くの児童が出席しました。
 新型コロナウィルスの世界的な流行に伴い、手洗いの重要性が広く認識されていますが、パラオの人口約80%が集中するコロール州とアイライ州の各学校において、感染症対策のために使用する手洗い場の数が著しく不足していることが問題となっていました。特にワクチン接種対象とならない12歳以下の児童たちの保護者とその家族、教職員は、各学校において十分な衛生管理ができていないことに不安を抱えていました。
 式典は、手洗いの重要性を強調するため「世界手洗いの日」に合わせた10月15日に、国内公立校で最多の生徒が在籍するコロール小学校にて行われました。式典には、在校生約650人が参加し、大歓迎を受けました。
 本件協力を通じて、2州の保育園から高校まで(私立校も含む)の手洗い場が不足している合計14校に62台の手洗い場が設置されました。これにより、新型コロナウィルスを始めとする感染症対策が可能となるだけでなく、児童・生徒達の手洗いの習慣づけのきっかけとなることが期待されます。また、本件終了後は、フェーズ2となる「バベルダオブ島・離島州学校手洗い場整備計画」が予定されており、両計画によりほとんどの学校に手洗い場が設置されることとなります。
 




「コロール州・アイライ州学校手洗い場整備計画」署名式

  

2020年10月22日、在パラオ日本国大使館にて、令和2年度草の根・人間の安全保障無償資金協力による「コロール州・アイライ州学校手洗い場整備計画」の署名式が執り行われました。式典には、大使館側から柄澤大使が、またパラオ側からソアラブライ教育大臣他、教育省関係者が出席しました。
 
本支援の対象地域であるコロール州及びアイライ州の2州は、国内人口の80%以上が集中しており、狭い地域に多くの住民が暮らす人口密集地域です。多くの児童・生徒や教職員を抱える同地域内の各学校において、衛生管理上重要な手洗い場の数が著しく不足していることが懸念されています。現在、新型コロナウイルスの世界的な流行に伴い、手洗いの重要性が国内で広く認識されている中、必要な手洗い場を整備することが喫緊の課題となっていました。
 
こういった問題意識を踏まえて、在パラオ大使館は、供与額2,969万8,350円の本件協力を通して、コロール州とアイライ州の学校14校(幼稚園、小学校及び高校。私立校も含む。)に対する手洗い場の整備を実施することを決定しました。これにより、両州の学校の衛生環境が大幅に改善されるだけでなく、生徒への新型コロナウイルスを含む感染症予防の効果が期待されます。
 
パラオでは、平成11年に初めて草の根・人間の安全保障無償資金協力が実施され、本件は83件目の案件署名となりました。