パラオ便り10月号

平成29年11月6日

国連の日パレード

パレード参加者の集合写真

10月24日、国連の設立72周年を記念する式典がガラロン州にて開催されました。式典では、毎年恒例のプログラムとして、「Parade of Nations(諸国民のパレード)」と呼ばれる各国を代表するパラオ在住の人々による行進が行われます。今年も、パラオをはじめ、日本、米国等の各国が、自国の国旗を手に、伝統衣装を身にまとい、行進しました。日本グループからは、大使館職員、JICA職員・ボランティア、日本語補習校の保護者・生徒、日本政府奨学金帰国留学生会のみなさんが、浴衣や法被を着て参加しました。
行進のゴール地点である小学校前の広場では、レメンゲサウ大統領をはじめとするパラオ政府関係者、各国大使等を前に、各国グループ代表がそれぞれスピーチやパフォーマンスを行いました。今回、日本グループを代表し、日本語補習校の生徒さんが、国連創設72周年に関するお祝いの言葉や、日本とパラオの友好関係の今後さらなる促進に期待を込めたスピーチを行い、ソーラン節を披露しました。
 パレードに引き続き、国歌斉唱や社会・文化大臣演説、高校生エッセイコンテスト優勝者による発表などを盛り込んだ記念式典が執り行われ、また広場いっぱいに飲食ブースやお土産ブースが出店され、会場内は終始多くの人々で賑わいをみせていました。 
パラオ国内在住の各国の人々が一堂に会し、国連創設72周年という節目を共に祝うことのできる貴重なイベントとなりました。
 

無償資金協力「経済社会開発計画」に関する書簡の交換

マルグ国務大臣と山田大使
10月30日、山田駐パラオ大使とマルグ国務大臣の間で、供与額2億円の無償資金協力「経済社会開発計画」に関する書簡の交換が行われました。小さな島嶼国であるパラオは国内市場も小さく、国際市場からも地理的に遠く、自然災害の影響を受けやすいといった、経済・社会開発にあたり、様々な問題を抱えています。このような脆弱性を抱えるパラオに対し、本無償資金協力は持続可能なインフラ整備等の促進を通じ、パラオの経済活動や住民生活を支援するものです。
書簡の交換の式典では、マルグ国務大臣より、日本は、パラオの経済的繁栄のための重要なパートナーであり、本協力も含め、これまでの多岐にわたる日本政府の支援に対し、感謝の意が述べられました。
山田大使より、日本とパラオは深い歴史的、文化的及び経済的結びつきがあり、これからもパラオと様々な場面で協調し、両国の友好関係の促進に努めたい旨、述べました。また、本協力には、レメンゲサウ大統領の強いイニシアチブが発揮されている、環境保護・気候変動対策に貢献する物品の供与が含まれるほか、市民生活の質の向上にも資する物品・サービスの供与も含まれます。特に大統領は、2017年を「家族の年」とし、「パラオ国民のニーズを満たす政策の実現」を掲げており、山田大使より、本協力が大統領の主要政策の実現に寄与することを願う旨述べました。