◆パラオ便り(2012年6月)
「海人くらぶ、第7回パラオ・オープン・ウォーター・スイム大会に参加」

6月10日(日)、パラオ・パシフィック・リゾートに於いて、第7回パラオ・オープン・ウォーター・スイム大会が行われました。大会にあわせ、日本から海人(うみんちゅ)くらぶの大貫映子代表をはじめとするメンバー8名がパラオを訪問し、天候に恵まれた日曜日の早朝、大会に参加しました。大会は250から5000メートルの距離によって5つの部に分かれ、1000メートルの部で、海人くらぶの森いくさんが2位に入賞しました。ビーチからスタートし、小島を回るコースは、周回の多い日本のコースに比べダイナミックで、泳ぎを楽しめたそうです。
「講道館、パラオ柔道連盟に子供用柔道着30着を寄贈」
柔道は、最近パラオで人気のスポーツで、ロンドンオリンピックには、パラオ司法省で勤務するジェニファー・アンソンさんの出場も決まっています。パラオ柔道連盟が今年から子供を対象としたクラスも開始したところ、既に40人を越す子供が参加し、子供用柔道着の不足が問題となっていました。そこで、日本大使館から講道館へ柔道着の寄贈をお願いしたところ、モントリオール・オリンピック金メダリストでもある講道館の上村館長は、パラオの人々へ柔道を広める役に立てばと、快諾してくださりました。12日、ギボンス司法大臣、アンソンさんも見守る中で、貞岡大使より、柔道連盟代表のイシュマエル・アグオン「先生」に講道館から贈られた子供用柔道着30着が手渡されました。早速柔道着を着せてもらった子供たちの凛々しい姿、今後の成長が楽しみです。


「ジェニファー・アンソンさん(柔道)、キーシャ・キーンさん(水泳)、オリンピック出場のためイギリスへ」

(右から藤原コーチ、ベレエルコーチ、貞岡大使、
アンソン選手、イシュマエル・パラオ柔道連盟代表)
パラオ柔道連盟のジェニファー・アンソンさんは、ロンドンオリンピック63kg級に出場が決まり、日本からボランティアで訪れている柔道6段の藤原義則コーチ、パラオ柔道連盟のベレエルコーチなどの指導を受け、練習に励んでいます。また、パラオ在住の日本人コーチ志摩ゆみ子さんが指導する、パラオ水泳協会のキーシャ・キーンさんも、ロンドンオリンピック出場が決まりました。アンソン選手とベレエルコーチ、キーン選手と志摩コーチは間もなくイギリスのマンチェスターに渡り、オリンピックに向けた最終調整に入ります。パラオ人選手のロンドンオリンピックでの活躍が期待されます。

(イシュマエル・パラオ柔道連盟代表から貞岡大使に贈られたパラオ国旗と
ロンドンオリンピックのロゴをあしらったピンバッジ)
「Back to the Future:日本統治時代をテーマとするシンポジウムの開催」

6月18日(月)、パラオ・コミュニティ・カレッジにおいて、パラオにおける日本統治時代及び日パラオ関係の将来をテーマとするシンポジウムが開催されました。日本からは、真田信治教授(奈良大学)、ダニエル・ロング教授(首都大学東京)、小西潤子教授(静岡大学)などを初めとする10名ほどの研究者が出席し、パラオ側からはマリウール副大統領、マルグ社会・文化大臣などの来賓が出席したのに加え、日本時代に懐かしさを抱く高齢者の方々、カレッジの学生など、幅広い世代が参加しました。貞岡大使も、冒頭にシンポジウムの開催を歓迎する挨拶を行いました。シンポジウムの中では、パラオを舞台とした映画「南海の花束」(1942年)の一幕など貴重な資料や、パラオに残る日本音楽などが紹介され、パラオ人のお年寄りによる日本の歌の合唱も披露されました。最後に、山口修教授(南華大学)がパラオ伝統のチャント(祈り)を唱えると、それに応じてビルーン女性南部大首長がチャントを返し、シンポジウムは盛況の内に幕を閉じました。これらの研究の成果は、今後インターネットでアーカイブ化される予定とのことです。
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