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◆パラオ便り(2011年6月)

 1982年、日本政府の国費留学制度が初めてパラオに採用されました。それから今年度までに61名の生徒が合格し、日本に留学をはたしました。そして、多くの元留学生がパラオや諸外国の各分野で活躍しています。パラオで働く元留学生の中には、大統領オフィスやその他の省庁で働く人もいて、パラオ発展の為に日々業務に励んでいます。また、大使館の文化行事や学校訪問の際には、大使館と連携し、日本の文化を紹介したり国費留学を奨励したりと、日本とパラオの友好関係の強化に協力してくれています。

 先日、大使館にて帰国留学生たちとの懇親会が行われました。普段はそれぞれの仕事が忙しくなかなか集まる機会がありませんが、年に一度みんなで集まり、大使館と帰国留学生、または帰国留学生同士の繋がりを深めます。大使の挨拶で始まった懇親会。貞岡大使より、東日本大震災の被災者の為にパラオ帰国留学生会が募金活動を行ってくれたことなど、今回のパラオ国民、政府の支援に謝意を表明すると共に、現在日本は復興に向かって進み出しており、日本をもっと多くのパラオ人が訪問し、日本の品物を買うことが、現在では日本を支援する最善の方法であるので是非みなさんにも日本にどんどん訪れて欲しいと挨拶しました。 また、今年日本での留学を終えた2人の帰国留学生も参加し、日本で教育だけでなく、日本の文化や人と触れあうこができたと、日本での体験を語ってくれました。歓談の他にも、お餅つきや日本とパラオに関するクイズを行うなど楽しい一時を過ごしました。こうした機会に、日本に留学した帰国留学生がパラオに戻り、活躍している話を聞くとうれしくなります。これからも、日本での経験を生かし更に活躍の場を広げていってくれるよう応援しています。

餅つきデモンストレーションの様子

(餅つきデモンストレーションの様子)

帰国留学生たちと記念撮影

(帰国留学生たちと記念撮影)

 6月9日、大使館スタッフがパラオのラジオ局 (Eco-Paradise FM) のトークショーに出演しました。パラオにおける草の根・人間の安全保障無償資金協力 (GGP)、二国間関係、国費留学制度などについて、主に以下の2点を伝えました。①日本の政府開発援助 (ODA)はパラオの経済発展に貢献しています。GGPもそのひとつで、教育・医療・環境保全の3分野に重点をおき、草の根レベルで基礎生活環境の改善、経済社会開発に取り組んでいます。②パラオと日本には深い歴史的な繋がりがありますが、日本統治を経験した高齢世代と比べると、若い世代は日本文化に触れる機会が減っています。大使館が毎年開催している「日本フェアー」や国費留学制度などを利用して、日本に親しみをもつ若者が増え、パラオと日本の絆が更に深まることを願っています。 ラジオ放送中、放送後に早速リスナーから問い合わせをいただき、よい機会となりました。

ラジオ局にて

(ラジオ局にて)

ラジオ出演の様子

(ラジオ出演の様子)

 パラオの自然はとても美しく、多くの人の心を惹きつけます。その美しいパラオの自然を題材とした作品20点が、6月20日(月)から27日(月)まで銀座のギャラリーで展示されます。画家の早川栄子さんは、ほぼ毎年パラオを訪問され、そこで出会ったパラオの青や紺碧の海、鳥たち、色鮮やかな花、そしてユニークな形の木々を独特の美しい色彩で描いています。素人には早川さんの水彩画の素晴らしさを表現できませんので、パラオに来たことのある方も、これから来ようと思っている方も、是非お出かけになり、実物をご覧になってエンジョイして下さい。場所は銀座3丁目のギャラリー技香庵で、パラオにふさわしい船のキャビン風造りの屋上ギャラリーです。

なお、この個展情報は、6月21日付読売新聞夕刊の展示会情報に掲載される予定です。詳しくは「技香庵」にお問い合わせ下さい。

早川栄子さんの作品

(早川栄子さんの作品)