◆パラオ便り(2011年4月)
2011年3月11日午後2時46分。1000年に一度と言われる大きな地震が東北地方を襲いました。また、地震の影響によって各地で発生した津波により、多くの方が犠牲となり、15万人近くの方が現在も避難生活を強いられています。誰かの大切な親、子供、兄弟、友人などの、多くの尊いの命が失われたということに思いを馳せると、その犠牲の大きさに言葉を失ってしまいます。
そんな中、日本国内だけでなく、世界中で日本支援の輪が広がっています。ここパラオでも、日本の震災被害に遭われた方々を偲び、パラオ国内の国旗は全て半旗となり、5日間の喪に服す期間が設けられました。その期間の初日には、パラオドライブが設けられ、大規模な募金活動が行われました。暑い日差しの中、小学校や高校の生徒さんたちも加わり、プラカードを持って募金を呼びかけ、町中を行進するなど、大々的に行われました。また、パラオの南にあるペリリュー島では、募金に加え、ペリリュー小学校の1年生~8年生の全校生徒が日本の子供達に向けて手紙を書くなど、多くのパラオ国民が日本を支援しようと活動を行っています。

(沿道で募金を呼びかける生徒たち)

(パラオの子供たちから日本の子供たちへ)
大使館では、弔問記帳が行われ、パラオに住む日本人、パラオ政府関係者、そして一般市民等、多くの方々が、被害に遭われた方にメッセージを伝えようと大使館を訪れました。また、パラオの日本人会が主体となり、街頭募金活動やチャリティーバザー等様々な活動が行われ、日本支援の動きが広がりました。遠く離れた海外にいる分、日本への思いは更に強くなります。1人1人の、“自分たちにできることを・・・”という強い思いが感じられました。

(弔問記帳の様子)

(日本人会の街頭募金活動の様子)
このような災害があるたびに、普段あたりまえのように側にいる人の大切さ、あたりまえのように過ぎていく一日一日を、精一杯生きることの大切さを思い知らされます。そして今、困難な状況にあるからこそ、見知らぬ人ともお互いに支え、助け合うことが求められます。世界中の人が、被害に遭われた方達に祈りを捧げ、一日も早く、みなさんの顔に再び笑顔が戻ることを願っています。

(パラオ政府の募金活動会場にて)
(※2011年5月初旬、パラオ赤十字社より日本赤十字社に対し、集められた義援金約3万米ドルが送金されました。)
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