◆在パラオ特命全権大使よりご挨拶
皆様、こんにちは。
昨年は、日本・パラオ外交関係樹立20周年を迎え、両国間で活発な交流が行われました。パラオは第45回太平洋諸島フォーラム(PIF)を成功裏に開催し、その域外国対話に木原総理特使(外務大臣政務官)が出席してパラオを含む島嶼国・地域首脳と活発な意見交換を行いました。また、10月のパラオ独立20周年記念行事には中根総理特使(外務大臣政務官)が派遣されました。12月にはレメンゲサウ大統領が日本政府の招きで訪日し、安倍総理との間で首脳会談、夕食会等が行われ、両国関係を様々な分野で一層強化していくことで一致しました。また、天皇陛下は同大統領と御会見され、天皇皇后両陛下は同大統領を御昼餐に招かれました。昨年は、このようにハイレベルの相互訪問、会談等を通じて、日本とパラオの友好関係はより一層強化されたと言うことが出来ると思います。
戦後70年に当たる本年は、日本・パラオ関係にとって特別な一年となります。4月8、9日、天皇皇后両陛下は戦没者慰霊のためパラオを御訪問される予定です。両陛下はかねてから、先の大戦で亡くなられた全ての人々の冥福を祈り、遺族の悲しみを忘れることなく、世界の平和を願い続けていきたいとのお気持ちを明らかにしておられます。パラオは先の大戦の激戦地として知られ、ペリリュー島で約1万人、アンガウル島で約1,200人、バベルダオブ島で約4,800人の日本人戦没者を出しました。ペリリュー島には「西太平洋戦没者の碑」が建立されています。今回の御訪問を通じて、日本と歴史的にも文化的にもつながりの深いパラオとの友好協力関係が一層強化されるものと思います。
5月22、23日、福島県いわき市で「第7回太平洋・島サミット」(PALM7)が開かれます。安倍総理とパラオのレメンゲサウ大統領が共同議長を務める予定です。太平洋・島サミットは、太平洋島嶼国・地域が直面する様々な問題について首脳レベルで率直に意見交換を行うことによって、緊密な協力関係を構築し、日本と太平洋島嶼国の絆を強化することを目的として、1997年から3年に一度日本で開催されている首脳会議です。
本年は、天皇皇后両陛下のパラオ御訪問、第7回太平洋・島サミット等を通じて、両国間の信頼関係が更に強固になることが期待されます。大使館としては、日本・パラオ友好協力関係の発展のために努力して参りますので、在パラオ在留邦人の皆様よりご理解、ご協力を賜りますようよろしくお願い致します。
2015年3月
在パラオ日本国大使
田尻 和宏
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