◆電力配給改善計画 フォローアップ協力

(貞岡大使からトリビオン大統領へ部品の贈呈)
平成22年10月7日、パラオ電力マラカル発電所にて、「電力供給改善計画フォローアップ協力」のための発電機交換部品の引渡し式が行われました。式典にはトリビオン大統領、ニラインガス公共基盤・産業・貿易大臣、ソアラダオブ官房長官、イナボ電力公社理事長、臼井JICA支所長、ウエハラ電力公社社長などが出席しました。式典では、会議室でのトリビオン大統領や貞岡大使、ウエハラ社長のスピーチの後、ズラリと並んだ部品の前で記念撮影が行われました。
パラオでは、長い間、発電機の故障などによって頻繁に停電がおこり、住民は不便な生活を強いられてきました。また、電力が不安定なままでは、投資や観光客を呼ぶにも不利になるので、今後のパラオ経済の発展のためにも、電力供給を安定させることは大きな課題になってきました。このため、トリビオン大統領は、電力問題の解決を日本に一番協力を求めたい分野として挙げて来ています。

(パラオ中が待ち望んできた交換部品)
今回のフォローアップ協力は、1998年にODAで送られた「三菱13号機」という発電機の部品を交換するものです。1998年に送られた発電機は、パラオ電力公社の発電機の中で一番大きな発電能力があり、長年マラカル発電所の主力として活躍してきましたが、最近では故障が目立ち運転を停止せざるをえないこともありました。今回のフォローアップ協力は、「三菱13号機」を以前のようにパラオ電力公社の中心として動かせるように大修理を行うものです。また、今回のフォローアップ協力に先立ち、JICAは、三菱重工で36年もの間、発電機に携わってきた大矢秀夫さんをパラオ電力公社の技術顧問として派遣しました。大矢さんの協力により、パラオ電力公社は徐々にメンテナンス能力や、発電機の故障時の対応能力を高めつつあります。こうした人を通じた技術協力と資器材の供与を組み合わせ、私たちは、パラオの長年の悩みの種であった電力問題の解決に協力を続けています。
今回の発電機の大修理により、両国の国旗にある太陽と月のように照らしあう日本とパラオの関係に、また一つ新たな灯りが点ることを願ってやみません。
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