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◆平成27年秋の外国人叙勲
イサオ・ピーター・シゲオ・ペリリュー州酋長の旭日双光章受章
平成27年11月4日
在パラオ日本国大使館
平成27年秋の外国人叙勲
イサオ・ピーター・シゲオ・ペリリュー州酋長の旭日双光章受章
平成27年11月3日,日本国政府は,平成27年秋の外国人叙勲として,89名の受章者を発表しました。パラオ共和国からは,イサオ・ピーター・シゲオ・ペリリュー州酋長が旭日双光章を受章しました。今回の叙勲は,長年にわたり,日・パラオ間の遺骨収集・慰霊分野における関係強化へ寄与してきた同氏の功績が認められたことによるものです。
1.受章概要
●賞賜:旭日双光章
●功績概要:日・パラオ間の遺骨収集・慰霊分野における関係強化へ寄与
●氏名:イサオ・ピーター・シゲオ(Isao Peter Singeo)(男,77歳)
●主要経歴:
ペリリュー州酋長
ペリリュー州議会議員
●国籍・現住所:パラオ共和国・ペリリュー州ゲルデロルク区
2.功績概要
(1)遺骨収容活動
シゲオ氏は,昭和50年より,伝統的権威であるペリリュー州酋長,昭和58年より同州議会議員を務めています。日系二世である両親の下に生まれ,日系パラオ人団体であるパラオサクラ会の会員としても活動してきました。同団体は,パラオにおいて,日本関連慰霊地の保全に貢献しています。
ペリリュー島は,第二次世界大戦時に日米激戦の地であったことから,日本国政府にとって重要な遺骨収容活動地域となっています。シゲオ氏は,家族と協力しながら,日本国政府による遺骨収容活動への支援を一貫して行ってきました。同氏は,ペリリュー島のインフラが未整備であった活動初期には,遺骨収容派遣団に対し,空港送迎,宿泊先の調整,遺骨収容活動への同行といった一連の支援を提供し,その活動を支えてきました。地域において影響力を有する酋長として,ペリリュー島での日本国政府による遺骨収容が可能となるよう,地元有力者への働きかけや日本国政府への情報提供を継続して行っています。
シゲオ氏は,現在に至るまで,日本国政府による遺骨収容活動に多大な貢献をしてきました。これまで,計17回の政府派遣遺骨収容事業に協力し,その間2825柱の遺骨収容が達成されました。さらに,平成12年から14年にかけて実施された,水戸二連隊ペリリュー島慰霊会による計10回の遺骨調査に対しても,同様の協力を行っています。
(2)慰霊巡拝及び慰霊碑の維持・管理
シゲオ氏は,遺骨収容活動に加え,遺族の方々によるペリリュー島慰霊巡拝及び同地に建立する慰霊碑の維持・管理への支援も行ってきました。ペリリュー島のインフラが限られていた初期において,政府派遣団(遺族会),水戸二連隊ペリリュー島慰霊会及び各県慰霊団の訪問に際しては,宿泊先の調整や移動手段の提供等を請け負ってきました。直近では,平成27年4月の天皇・皇后両陛下によるパラオご訪問にあわせてペリリュー島を訪れた慰霊団に対して,同氏所有の車両を移動手段として提供し,両陛下ご訪問の側面支援を行っています。
ペリリュー島を訪問する日本の慰霊団が必ず訪れる慰霊碑の維持・管理は,シゲオ氏の両親の代から続いており,シゲオ氏は両親の意思を受け継いで,現在も支援を続けています。一部団体による慰霊碑建立時には,資材運搬等の協力を行ったほか,頻繁に慰霊碑を訪問できない遺族の方々のために,他の島民と協力して,定期的に清掃等を実施してきました。
シゲオ氏は,日・パラオ間の遺骨収集・慰霊分野における関係強化へ大きな役割を果たしています。
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